課題
- マットな黒色表面:暗く反射の少ない樹脂はカメラに戻る光が非常に少なく、従来の3Dビジョンでは点群生成が困難
- 貫通穴と平坦面:穴は点群の欠損として現れ、姿勢推定の手がかりも少ないため、吸着カップが密着できない位置でピックしてしまうリスクがある
- ランダムなバラ積み供給:成形機から落下したワークが、トート内でさまざまな位置・姿勢で重なり合う
- 指定された積み重ね姿勢:ワークはバラ置きではなく梱包用に積み重ねるため、毎回のピックで6DoFの完全な姿勢が必要
プロセス
Eureka 3Dカメラを供給トートの上方に設置し、バラ積みされたワークの3D点群を生成します。
このデータを基に、Eurekaコントローラがすべてのワークを検出し、最も取り出しやすいワークを選択して、ロボット姿勢(6DoF)を算出します。Universal Robots UR5eは、学習時にCADモデル上で定義したピック位置で、吸着グリッパによりワークをピックします。
ロボットはワークを所定の向きに回転させ、排出側で積み重ねます。コンベアがワークを供給トートへ戻すため、オペレータが容器を補充することなくセルを連続稼働できます。
ソリューション
- 安定した3D認識:AIベースのステレオ方式により、パターン投影や長時間のマルチ露光撮像なしで、暗く低コントラストな表面でも高品質な点群を生成
- CADデータで学習するAIモデル:お客様のCADデータからモデルを学習するため、実物サンプルの撮影やアノテーションなしで、新しいワークを1日で追加可能
- 指定ピック位置:穴を避けてCADモデル上でピック位置を定義することで、吸着グリッパが常に平坦な面に密着
- 高精度モーション制御:6DoFの完全な姿勢と干渉のない経路計画により、積み重ねのためにすべてのワークを同じ姿勢で供給
成果
- 貫通穴のあるマットな黒色ワークについて、安定したバラ積みピッキングを実証。これらはフィージビリティ段階でプロジェクトが止まる最も多い要因です
- 協働ロボットで、積み重ね動作を含めて1ワークあたり6秒未満のサイクルタイムを達成
- お客様のエンジニア自身が、CADデータから1日で新しいワークを追加
- リターンコンベアが供給トートを満たし続けることで、無人での連続稼働を実現


